業務のデジタル化にかかる費用や、サポートが受けられるIT導入補助金。
でも、IT導入補助金の申請はハードルが高い。
それなりの企業でなければ補助は受けられなのでは?
小規模事業者の中には、そのようにお考えの方がいるかもしれません。
それは大きな間違いです。
IT導入補助金は中小企業、そして小規模事業者こそが補助対象といえる制度なのです。
その中には、個人事業主やフリーランスも含まれます。
今回は、小規模事業者の方が注目すべきIT導入補助金について、申請の流れとともに解説します。
小規模事業者向けといえるIT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務のデジタル化によって、生産性の向上を図るのをサポートする制度です。
ITツールやハードウエアの導入にかかる経費の一部が支援され、さらに、導入に関わるサポートを受けることも可能です。
つまり、資金的余裕がないものの、業務のデジタル化を図りたい。
できればサポート体制が万全な方がいい。
そういった小規模事業者や個人事業主が、支援を最大限に受けならが生産性を上げることのできる制度と言えるのです。
ここでは、IT導入補助金の概要と、補助対象者について簡単に説明しましょう。
・IT導入補助金の概要
・補助対象者は個人事業主からOK
IT導入補助金の概要
IT導入補助金の概要は以下のとおりです。
・申請枠
通常枠A・B
デジタル化基盤導入類型
複数社連携IT導入類型
・対象のITツール
ソフトウエアの購入費
クラウドの利用料
導入関連費
ハードウエアの購入費(デジタル化基盤導入枠のみ)
IT導入補助金の概要を詳しく知りたい方は、過去の記事【2023年度 / 初心者でもわかる!IT導入補助金とは】を参照してください。
補助対象者は個人事業主からOK
IT導入補助金は、個人事業主やフリーランスを含めた小規模事業者や中小企業を対象にした制度です。
補助対象者については細かく定義がされていますが、大まかに示すと以下のとおりで、ほぼ個人事業主から対象となります。(※小規模事業者の従業員数定義の場合)
・商業・サービス業
従業員(常勤) 5人以下
・宿泊業・娯楽業
従業員(常勤) 20人以下
・製造業その他
従業員(常勤) 20人以下
IT導入補助金の対象者について詳細が知りたい場合は、過去の記事【補助対象者チェック!IT導入補助金2023案内】を参照してください。
小規模事業者のみならず、中小企業の方で自社が「補助対象者」になるかご不明な場合は、専門家に無料相談をおすすめします。
小規模事業者のIT導入補助金申請までの流れ
ここからは、IT導入補助金取得までの流れを詳しくお伝えします。
大きく6つのステップに分かれます。
①IT導入補助金事業の理解
②IT導入支援事業者の選定、ITツールの選択
③gBizIDプライムの登録とSECURITY ACTIONの宣言
④交付申請
⑤交付決定
⑥補助事業の実施
①IT導入補助金事業の理解
まずは、IT導入補助金について理解することからはじまります。
これは、IT導入補助金2023ホームページの公募要領を読むのが一番確実です。
②IT導入支援事業者の選定、ITツールの選択
事前準備のひとつとして、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選定します。
IT導入支援事業者とは、申請者と一緒になって補助事業を実施するパートナーのような存在です。
③gBizIDプライムの登録とSECURITY ACTIONの宣言
IT導入補助金の交付申請には、「gBizIDプライム」アカウントが必要となります。
「gBizIDプライム」とは、法人・個人事業主向けの、共通認証システムです。
現在、様々な補助金申請や交付時に活用されています。
アカウント取得には2週間程度かかりますので、早めの申請をおすすめします。
また、「gBizIDプライム」アカウント取得に加え、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言も必要です。
これは、中小企業・小規模事業者自らが、情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度です。
IT導入補助金の交付申請作成時に宣言済アカウントIDの入力が必要となります。
④交付申請
事前準備と様々なアカウントの取得が完了したら、いよいよ申請手続きにはいります。
この段階で、IT導入支援事業者と商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。
交付申請は電子申請で、以下の流れとなります。
• IT導入支援事業者から「申請マイページ」の招待を受け、申請者基本情報を入力する。
• 「申請マイページ」上で申請に必要となる情報入力書類添付を行う。
• IT導入支援事業者にて、導入するITツール情報、事業計画値を入力する。
• 「申請マイページ」上で入力内容の最終確認後、申請に対する宣誓を行い事務局へ提出する。
⑤交付決定
審査が完了すると、事務局より「申請マイページ」を通じて通知が届きます。
この決定後、補助事業の実施を開始します。
注意すべきは、交付決定前に契約・導入し発生した経費は、補助対象とならない点です。
必ず交付決定を受けた後に補助事業を開始してください。
⑥補助事業の実施
「交付決定通知」受領後に、IT導入支援事業者に報告し、補助事業を行います。
そして、補助事業を実施したら、必ず事業報告を事務局へ提出してください。
また、補助事業が終了したあとは、事業実施効果報告が義務付けられています。
数値目標の進捗や結果を報告することとなります。
まとめ
小規模事業者が活用できるIT導入補助金。
概要や申請の流れを詳しく解説いたしました。
公布要領を読んだだけでは分かりにくい申請も、IT導入支援事業者とともに行うことで、スムーズに進めることが期待できます。
大切なのは、IT導入補助金を使って、どんな業務をデジタル化したいのか。
また、いかに生産性の向上が図れるのかを、見通す計画が策定できるか否かです。
どのようにIT 導入補助金申請への1歩を踏み出せば良いのかわからない。
迷ってしまったら、専門家に相談するのも一つの手段となります。
補助金トレンドなら無料診断や、専門家への無料相談が可能ですよ。
参考文献
【[一般社団法人 サービスデザイン推進協議会] IT導入補助金2023】