中小企業や小規模事業者、個人事業者が、ニーズに適したITツールを導入する際、経費の一部を補助してくれるIT導入補助金制度。
これは、様々な経営課題を解決するための、ITツール導入を支援する補助金です。
実際どのようなプランがあるのでしょうか。
そして、自社の取り組みに最適のプランはどれに当たるのでしょうか。
今回は、IT導入補助金の種類をご紹介し、種類別にポイントをみていきたいと思います。
ぜひ、IT導入補助金を考える際の検討材料にしてみてください。
IT導入補助金のプランは5つ
IT導入補助金は、目的に応じた「5つの枠組み」から補助金を申請することができます。
ここではまず、5つのプランについてご紹介しましょう。
・通常枠(A・B類型)
・セキュリティ対策推進枠
・デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
・デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)
・デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
通常枠(A・B類型)
自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経理の一部を補助します。
そして、業務の効率化や売り上げアップといった、経営力の向上・強化をサポートするものです。
セキュリティ対策推進枠
現代高まるサイバーインシデント(いわゆるサイバー攻撃などによる被害)。
このサイバーインシデントが原因で、事業継続が困難となる事態を回避することが目的です。
サイバー攻撃被害は、供給制約や価格高騰を引き起こすリスク、生産性向上を阻害するリスクを孕んでいます。
これらのリスク低減に活用するものです。
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
中小企業や小規模事業者が導入する、会計ソフト、受発注ソフトなどの経費の一部を補助します。
これにより、インボイス対応を見据えた企業間取引のデジタル化推進を目的としています。
デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した受発注システムが対象です。
中小企業や小規模事業者が受発注ソフトなどのITツールを導入し、企業間取引において無償でアカウントを供与・利用する場合、その導入費用の一部を支援します。
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
対象は、業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者など。
対象の事業者が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援するものです。
IT導入補助金プラン別のサポートポイント
IT導入補助金の5つのプランには、それぞれ異なるサポートのポイントがあります。
ここでは、具体的なサポートの内容について解説したいと思います。
・通常枠(A・B類型)のポイント
・セキュリティ対策推進枠のポイント
・デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) のポイント
・デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) のポイント
・デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型) のポイント
通常枠(A・B類型)のポイント
通常枠における、自社の課題やニーズにあったITツールとは、例えば、以下のようなポイントがあげられます。
・供給・在庫・物流に関するもの
・総務・人事・給与・労務に関するもの
・顧客対応販売支援に関するもの
そして、通常枠はA類型とB類型にわかれています。
これは、1種類以上の業務プロセスを保有するソフトウェアを申請するか(A類型)、
4種類以上のプロセスを保有するソフトウェアを申請するか(B類型)によってわかれます。
セキュリティ対策推進枠のポイント
セキュリティ対策推進枠のポイントとしては、具体的なサービスリストがあります。
「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」です。
これに掲載されているサービスのうち、IT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に事前登録されたサービスを導入する際、サービス利用料(最大2年分)が補助されます。
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) のポイント
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) のポイントとしては、以下のようなソフトやハードウエアの導入経費の一部が補助されます。
・会計ソフト
・受発注ソフト
・決済ソフト
・ECサイト
・PC/ハードウエア
デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) のポイント
デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)は、受発注ソフトに重点を置いています。
それは、インボイス制度に対応した受発注の機能を有していること。
具体的には、発注側としてITツールを導入する事業者が、取引関係にある受注側の事業者に対してアカウントを無償で発行し、利用させることのできる機能を有するクラウド型のソフトウェアを指します。
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型) のポイント
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)のポイントは、地域DX(デジタルトランスフォーメーション) の実現や、生産性の向上を図る取り組みを支援するところにあります。
IT導入をした複数社が、効果的に連携するためのコーディネート費や、取り組みへの助言を行う外部専門家に係る謝金などが含まれます。
まとめ
IT導入補助金の5つのプランと、そのプランが何に重点をおいているのか、お分かりいただけたでしょうか。
通常枠にはA類型とB類型がある。
デジタル化基盤導入枠にも3つの違いがある。
それぞれ候補名を見るだけでは、具体例がわかりづらいと思います。
まずは種類別のポイントを比較し、自社に合った最適のプランを見つけることからはじめてみてください。
その際のヒントになりましたら光栄ですし、IT導入補助金の種類についてもっと詳しく知りたい時は、補助金トレンドのサイトを覗いてみてください。
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参考文献